北海道に着いたときには、もう夜8時を過ぎていました。行きの飛行機が約2時間遅れたんです。
1日目は移動してご飯を食べるくらいの予定だったので、旅程を大きく組み直す必要はありませんでした。ただ、もともと食べるつもりだった店はもう閉まっています。
ご飯、どうする?
電車で移動しながら、ChatGPTで開店している店や、ホテルに着くまでに買えるものをいろいろ調べました。結局、その日の夕食はセイコーマートで買って、ホテルで食べました。ものすごく華やかなAI活用ではありません。でも、旅行中に本当に困るのって、こういう瞬間なんですよね。
ChatGPTのプロジェクト機能を旅行計画に使った理由
これまでの旅行は、ホテル、飛行機、観光地、営業時間、移動手段を、その都度自分で調べていました。予約メールを探して、ホテルのサイトを見て、Googleマップを開いて、家族の様子を見ながら次の動きを考える。必要な情報はどこかにあるんですが、毎回探し直さないと出てきません。
今回は、ChatGPTのプロジェクト機能に「北海道旅行」という場所を作り、旅行に関する情報をそこへ集めました。だから現地でも、最初から説明し直すのではなく、その旅行の情報を前提に「今から何をする?」「ご飯はどうする?」と聞けたんです。
OpenAIの公式説明でも、プロジェクトはチャット、ファイル、指示、関連する情報を一か所にまとめられ、旅行計画のような継続する個人タスクに使えると案内されています。
以前が「調べる旅行」だったとすれば、今回は「聞けば出てくる旅行」でした。
ChatGPTで旅行計画から旅のしおりを作った4ステップ
準備の順番は、こんな感じです。
- どの地域を回り、どこに泊まるかを調べる
- 候補を見ながら、自分でホテルや移動手段を予約する
- 決まった情報をもとに、Wordで旅の工程表を作る
- その工程表を情報源にして、家族へ渡す旅のしおりを作る
この順番で大事だったのは、AIの提案と予約済みの情報を混ぜないことです。候補を出してもらったあと、比較して予約したのは自分です。その後、決まった内容をWordの工程表へまとめ、しおりの情報源にしました。
しおりには、1日ごとの動き、おおよその時間、前日までにやること、持ち物などを入れました。完成したものは、スマホで見せるだけではなく、実際に印刷して子どもに渡しました。旅行前には、それを見ながら荷物を用意しています。子どもも楽しそうに見ていたので、それだけでも作ってよかったです。
ただ、持ち物に書いてあった充電器は、普通に忘れました。AIがしおりを作っても、最後に荷物を入れるのは人間です。そこまではやってくれません。ヤバし。
プロジェクトへ入れた情報
今回、旅行計画を作りながら、プロジェクトには次のような情報を集めました。
- 行きたい地域と回り方の候補
- ホテルの候補
- 自分で予約して確定した宿泊・移動の情報
- 1日ごとの工程
- 前日までにやることと持ち物
- Wordで作った旅の工程表
最初から全部そろえる必要はありません。調べている候補と、予約して確定した情報を分けて追加し、最後に工程表へまとめる形で進めました。
旅行計画を作るプロンプト例
僕が実際に入力した文章そのままではありませんが、今回やった流れを再現するなら、最初はこう聞けば進めやすいと思います。
家族で北海道へ2泊3日の旅行を計画しています。
このプロジェクトに、行きたい場所、ホテル候補、移動手段、
予約済みの情報を順番に追加します。
情報を「候補」「予約済み」「現地で再確認」に分けて整理してください。
予約済みの内容は勝手に変更せず、不足している情報は質問してください。
最終的に、1日ごとの工程表と、家族へ渡せる旅のしおりを作りたいです。
ホテルや移動手段を予約したあとは、次のように頼めます。
このプロジェクトにある予約済み情報をもとに、
1日ごとの旅の工程表を作ってください。
「確定している予定」と「現地で再確認すること」を分け、
前日までにやることと持ち物も最後に付けてください。
ChatGPTの旅行計画を、現地ではどう使ったか
現地で役立ったのは、大きな観光プランよりも細かい確認でした。
- 泊まるホテルはどこだったか
- 部屋に電子レンジはあるか
- 今から何をするか
- 空港で座って食べられる店はあるか
- 切符をクレジットカードで買えるか
家族分のJR代をまとめて払うと、現金が一気に減ります。札幌から小樽へ行くときや、札幌から空港へ向かうときに「クレジットカードで買う方法はないの?」と聞き、買い方を確認しました。これは地味ですが、かなり良かったです。
今回は、AIの回答が大きく間違っていて困った場面はありませんでした。営業時間、運賃、予約条件など、変わる可能性がある情報は、その場で公式サイトや現地の案内を見直しています。AIに候補を出してもらい、予約と最終判断は自分で行いました。
最初に作った計画を守り切るためではなく、状況が変わったときに次の判断材料を出してもらう。その使い方が、旅行ではかなり実用的でした。
仕事でやっていることを、旅行でもやっただけ
で、ここが面白くて。振り返ってみると、今回の旅行でやったことは、僕が仕事で普段やっていることのプライベート版でした。
仕事では、案件ごとに情報を集め、前提を整理して、提案書、LP、記事などへ変えています。旅行でも、行きたい場所やホテルの候補を集め、自分で決め、工程表と家族が使えるしおりに変えました。
AIに質問して終わるのではなく、一つの案件として情報を貯め、決まったことを成果物にして、実際の行動中も使う。旅のしおり、会社の提案書、LP、記事。できあがるものは違いますが、やっていることはかなり似ています。
仕事でAIに調査させ、人が応募判断をした具体例は、Codexで案件を探し、応募を決めるまでにもまとめています。
次の旅行では、旅行名を付けたプロジェクトを一つ作る
次に旅行するなら、まず旅行名を付けたプロジェクトを一つ作ってみてください。
最初から完璧な旅程を作らなくて大丈夫です。行きたい場所、避けたいこと、ホテルの候補、予約して決まったことを、少しずつ同じ場所へ入れていく。そして情報が固まったら、一度、工程表やしおりにしてみる。
そうするとChatGPTは、一回だけ答えをもらう検索窓ではなく、その旅行について前提を知っている相談相手に近づきます。旅行中に予定が変わったら、現在地と時間を伝えて「今からどうする?」と聞けばいい。
3日目の朝、予定になかった北海道神宮へ行った
もう一つ、ChatGPTに聞きながら動いた場面があります。
旅行3日目、帰る日の朝です。もともとの予定には入れていなかったんですが、北海道神宮へ行きました。今回で3回目になります。
僕は神社やパワースポットが好きなので、せっかく北海道にいるなら行きたい。ただ、その日は空港へ向かわなければいけません。
そこで、何時に空港へ向かう必要があるか、そのためには何時までに北海道神宮から戻ればいいかをChatGPTに聞き、時間を逆算しました。朝早く起きて、電車で移動している間にも確認しながら向かいました。

着いたのは朝5〜6時台のかなり早い時間です。御朱印やお守りも欲しかったんですが、その時間はまだ開いていませんでした。これもChatGPTに聞いて、「さすがに早すぎたか」と。
境内にはリスがいました。参拝して、静かな時間を過ごして、行ってよかったなと思っています。
で、この北海道神宮で、会社を作ることと、止まっていたメルマガを再開することを決めました。

ChatGPTがしてくれたのは、空港へ行くまでの限られた時間を整理して、北海道神宮へ行ける形にするところまでです。
その朝、静かな境内で自分のことを考える時間ができました。そこで、会社を作ることと、止めていたメルマガを再開することを決めました。最後に決めたのは自分です。
夜8時の「ご飯どうする?」から、帰る日の朝の「何時までに戻ればいい?」まで。ChatGPTを使ったのは、予定どおりに旅を進めるためではなく、予定が変わったときに次の行動を決めるためでした。
旅のしおりを作って終わりではなく、旅の途中で自分の判断を前へ進めるところまで使えた。今回いちばん大きかったのは、そこです。
次の旅行でも、僕はまた旅行名を付けたプロジェクトを一つ作ります。旅程表を作るためだけではなく、店が閉まった夜や、予定になかった場所へ行きたくなった朝に、そこから次を考えるために。





