2023年、僕はAIを使って7日間で100記事以上をつくった。
1記事にかかった時間は約7分。立ち上げ直後のサイトには39人が来た。当時は本気で「これでブログの作り方が変わる」と思ったし、その興奮のまま「ブログ収益を爆発させる」「月10万円を稼ぐ」といった記事も公開した。
でね、3年後の今、Money JourneyのSite Kitを開いてみた。
直近28日間の結果
検索表示は11回。検索クリックは0回。検索経由の訪問も0だった。
もちろん、これは当時つくった別サイトの成績ではないし、100記事のすべてを追跡した数字でもない。だから「AI記事は必ず失敗する」と断言する材料にはならない。
ただ、少なくとも僕の手元には、100記事を書いた先の売上、指名検索、読者からの相談、何年も読まれる代表記事の記録が残っていない。残っていたのは「たくさん作った」という達成感と、どこかで見たような文章だった。
これはかなり大きい反省だった。
まず、当時の記録をそのまま並べる
| 確認項目 | 2023年の記録 | 2026年に確認できたこと |
|---|---|---|
| 制作量 | 7日間で100記事以上 | 旧記事に記録あり |
| 制作時間 | 1記事約7分 | 旧記事に記録あり |
| 初期訪問 | 39ユーザー | 旧記事に記録あり。現在は元データ未確認 |
| 売上 | AI活用の可能性を強く主張 | 記事別の売上記録なし |
| 検索流入 | 将来の伸びを期待 | Money Journeyは直近28日で検索クリック0 |
| 読者価値 | 幅広いAI活用法を説明 | 本人の実験・結果・失敗が薄かった |
ここで大事なのは、過去の自分を笑うことではない。
2023年は、文章生成AIを触るだけでも新鮮だった。100記事を7日で出せたこと自体は、それまで不可能だった速度を体験したという意味がある。
でも、速く作れたことと、読む価値が生まれたことは別だった。
失敗1:記事数が、目的になった
最初は「AIを使えば、限られた時間でも発信できる」が仮説だった。
ところが、7記事、30記事、100記事と増えるうちに、記事数そのものがゲームのスコアになった。
昨日より多く出した。1記事7分まで縮めた。カテゴリーも画像も説明文もAIに作らせた。
数字は増えているから、前に進んでいる感じがする。ただ、見ていた数字が間違っていた。
- 読者が最後まで読んだか
- 別の記事へ進んだか
- 実際に試したか
- もう一度サイトへ戻ったか
- 相談や仕事につながったか
生産量だけをKPIにすると、AIはとても優秀だ。いくらでも数字を増やせる。
間違ったKPIを高速化すると、間違った方向へ速く進む。
失敗2:僕が書く理由まで、AIに渡した
古い記事を読み返すと、見出しは立派だった。
「パーソナルブランディング」「競合分析」「SNS戦略」「収益化」「YouTube効率化」。一つひとつは間違いではない。ただ、誰が書いても同じだった。
僕が何を試したのか。どこで詰まったのか。何円、何時間、何回で、どう変わったのか。うまくいかなかった後に何をやめたのか。
そういう部分がほとんどない。
Googleの公式ガイドも、検索のために大量のトピックを自動生成するのではなく、人の役に立つことを目的にしたコンテンツ、一次体験、明確な著者情報を重視するよう案内している。生成AIは調査や構成に役立つ一方、利用者への価値を足さずに大量ページをつくる行為は、スパムポリシーに抵触する可能性があるとも説明している。
これは「AIで書いたらダメ」という話ではない。
AIに、自分が書く理由まで代行させたらダメだった。
失敗3:公開した後の検証がなかった
100記事を出した後、本当ならこうするべきだった。
- 検索表示が出た記事を確認する
- 読まれた記事と読まれない記事の違いを比べる
- 読者の質問を拾う
- 体験と出典を足して改定する
- 弱い記事は統合する
実際は、次のAIツール、次の企画、次のサイトへ進んだ。
公開がゴールになり、検証がなかった。つまり100回実験したのではなく、同じ未検証の作業を100回繰り返しただけだった。
少しきつい言い方だけど、今はそう考えている。
それでも、AI活用そのものはやめていない
ここが面白くて、僕は今も毎日AIを使っている。
会社設立では、必要書類の整理、確認項目の洗い出し、作業記録の構造化に使った。このMoney Journeyの再建でも、30記事の棚卸し、信用リスクの確認、見出し構造の検査、内部リンク候補の整理に使っている。
違うのは、AIに任せる場所だ。
| AIに任せる | 人間が握る |
|---|---|
| 情報の整理 | 何を公開するか |
| 構成の候補 | 実際に起きたこと |
| 抜け漏れの検査 | どう感じ、どう判断したか |
| 表記・見出しの確認 | 出典と事実の最終確認 |
| 複数案の比較 | 次に何を試すか |
AIは文章製造機ではなく、思考と検証の工程に入れる参謀として使った方が強い。
文章を全部任せるより、自分の体験を深く掘る質問をさせる。完成稿を一発で出させるより、主張と根拠がつながっていない場所を探させる。公開本数を増やすより、公開後の数字から次の改定案を出させる。
ようやく使い方が変わってきた。
これからのMoney Journeyは、月2本でもいい
このサイトでは、記事数を増やすことを目標にしない。
実際に動く → 数字と違和感を記録する → 一次情報を調べる → 自分の判断を書く → 公開する → 計測する → 次の記事と仕組みを改善する
1本の記事から、次の判断基準、チェックリスト、会社の仕組みが一つ残ればいい。月2本でも、翌月の行動が変わるなら100本の未検証記事より価値がある。
- 本人の体験が一つ以上ある
- 確認できる数字か条件がある
- 事実と意見を分ける
- 読者が試せる一手がある
- 公開後に確認する指標がある
読者が今日できること
もしAIで記事を量産しているなら、全部消す必要はない。
まず5本だけ開いて、各記事に次の3行を書き足せるか確認してみてほしい。
自分が実際に試したこと:
確認できた結果:
次に変えること:
書けない記事は、情報が悪いのではなく「あなたが書く理由」がまだ入っていない。
似た記事へ統合するか、実際に試してから書き直す。それだけで、AIが作った説明文から、自分にしか作れない記録へ変わる。
100記事を失敗で終わらせない
7日間で100記事をつくった経験は、遠回りだったと思う。
でも、その遠回りがなければ「量産より一次体験」「公開より検証」と、ここまで腹落ちしていなかった。
だから、100記事を黒歴史として隠すのではなく、6本の古いAI記事をこの記事へ統合する。誇大なタイトルも、根拠のない収益期待も、今の言葉で検証し直す。
まだ億万長者ではない。会社もつくったばかりだ。
だからこそ、成功したふりをして記事を増やすより、どこで間違え、何を変えたかを残す方が、この旅には似合う。
続きとして、「会社をつくった日、いちばん難しかったのは登記ではなかった」も公開した。派手ではない。でも、実際に会社を動かすうえでは、こういう地味な設計の方がずっと効いた。
その仕組みを仕事へ使い、半年前より前に納品した10万円案件と、現在進行中のココナラ2案件も記録した。AIで記事数を増やす実験から、AIと一緒に仕事を完了させる実験へ変わり始めている。
このサイトの原点は、「億万長者ではない僕が、会社をつくった。Money Journeyを始めます」にまとめた。
制作プロセス:2023年に公開したAI関連記事6本、2026年7月18日のSite Kit計測、本人のAI活用記録をもとに再編集しました。構成整理と検査にAIを使用し、事実関係と最終表現は運営者が確認する前提です。




